2019年1月28日月曜日

50歳過ぎてからの筋トレ・ジョギング・ダイエットが危険:1日2食の「半日断食」で健康的に

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 移住してきて2年がたち、50歳になった。
 50歳記念に何かないだろうか、と思って始めたのがランニング。
 ここは車社会。
 電車に乗ることもなく、駅まで歩くこともなく、自転車に乗ることもない。
 ウエストがどんどん増していくだけの日々。
 何とかせにゃならんと挑戦したのがゴールドコーストマラソン・ハーフ。
 ここからすべてが動きだす。
 50歳を過ぎてからのジョッギングは危険だという。
 つまり、危険がいっぱい、の船出になったのことになるが、本当だろうか。
 もし、これが正しいなら危険がいっぱいの中を走ってきたことになる。
 なを、私は長い間一日二食である。
 朝起きてすぐに朝食を摂る人間習慣は生態系に対するネガテイブ行為だと思っている。
 

ダイヤモンドオンライン 2019.1.28 野田 稔:明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授
https://diamond.jp/articles/-/191898

50歳過ぎてからの「筋トレ・ジョギング・ダイエット」が危険である理由

■私が戦国武将のような座り方になった理由

 最近、私の身の回りで特に多くなったのが腰痛を訴える友人たちです。
 年齢が高くなると足腰の衰えが顕著になるようですし、寒いと筋肉が硬くなりがちなので、そうした症状に拍車をかけるのでしょう。
 腰だけでなく、人により、特に冬場は身体に様々な不調を訴えるようになります。
 皆さんもそうした悩みがあるのではないでしょうか。
 今回は、そうした自分たちの身体について思うことを述べてみたいと思います。

 友人たちを見ていてもそうなのですが、身体にいいことといえば、
(1):筋力トレーニングや短距離走、
(2):水泳やジョギングなどの有酸素運動、そして
(3):ダイエット
というのが三種の神器です。

 私もそうでした。
 もちろん、三種の神器を否定するつもりはありませんが、私たちのような年齢になると、一見体に良いはずの行為が、ともすれば危険であると最近学びました。
 過度なダイエットの危険性はよく指摘されるようになりましたが、とりわけ私たちのような年齢になると、栄養バランスの崩れが致命的になるというリスクを否めません。
 筋力トレーニングもバランスよく行わないと、かえって筋肉を痛めたり、関節に過負荷がかかってしまい、致命的なダメージを受けたりする場合が少なくありません。

 ではどうすればいいのか。私のかかりつけの整体師によると、最適なエクササイズはストレッチだそうです。
 そういう目で見ると、特にジムなどでトレーニングする男性の場合、ストレッチの時間が意外と短い。
 おざなりに済ませて、すぐに筋トレマシンに行ってしまう。
 どうもここに問題があるようです。
 実は私はこれまでに手ひどい「ぎっくり腰」を3度、経験しました。
 一度目は30歳の頃です。
 酔っ払って一晩中サンバを踊り、翌日、自宅に届いた重たい電子レンジを持って身体をひねりながら設置した次の日に動けなくなりました。
 若気の至り、明らかに筋肉の使い過ぎが原因です。
 2度目はそれから10年後。その時も同様の原因でした。

 しかし、3度目は違います、1週間以上全く動けなくなりました。
 なぜこんなことになったのかと自問したのですが、理由がわかりませんでした。
 身動きできないまま、なんとか友人の紹介で、高名な整体の先生の下に赴きました。
 不思議なことに、この先生は一切腰を触りませんでした。しきりに触っていたのは背中。
 特に肩甲骨の辺りでした。
 私の肩甲骨の間の筋肉がカチコチに、盛り上がっていたようです。
 それでいて、筋肉自体は衰えているという状態だったのです。

 理由の1つは姿勢でした。
 歩いている時も、パソコンに向かっている時も、前屈みになって肩を巻き込むような姿勢が常態化していたようです。
 さらにストレスがこれに加わります。
 悩むと人間はますます前屈みになるもので、さらに筋肉に負担をかける。
 その状態が続き、限界になると身体が悲鳴を上げ、巡り巡って「腰にきた」という状態だったそうです。
 人間の身体はすべてバランスでできているので、そんなふうに思わぬところに痛みが出るものなのです。
 それ以来、とにかく大切なのは正しい姿勢だと認識して行動しています。
 胸を張って歩き、足を開き気味にして姿勢よく座ります。
 左右の足は前後に開きます。軍議の席で戦国武将が小さな床机椅子に座っている、あの姿です。
 こうするとすごく楽で、いい感じで背中や腰も伸びます。
 辛くなったら前後の足を入れ替えます。

■何事にもバランスが重要、ストレッチすることが肝心

 整体の先生に教えていただいた要点は「バランス」です。
 若い時の不調はケガのようなもので、直接的な原因からくることが多い。
 ところが年齢が高くなってからの不調は、バランスの悪さからくるものが多くなる。
 そのことを学びました。
 ケガの場合はもちろんケガを治すことが先決ですが、足首をひねって軽く捻挫をしただけで身体のあちこちの調子が悪くなるように、無理が利かない身体になっていると、1つのアクシデントの影響が多方面に及び、瞬く間にバランスが崩れ、「身体全体や下半身の不調」などという事態になってしまうということが少なくありません。
 だから、ストレッチなどを効果的に取り入れて、身体全体のバランスを良くすることのほうが重要になってくるのだと思います。
 例えば私はストレッチポールを常用しています。
 これを用いた身体を伸ばすストレッチをよくしています。

 以上、腰や肩の不調についての経験を語ってきましたが、その他の健康法に関してもバランス重視は同じだと思います。
 例えばダイエットでも、炭水化物ダイエット、ローカーボ・ダイエットが流行っています。
 あくまでも私の見解ですが、こうしたダイエットも若いうちはいいと思いますが、年を取ってくるとどうでしょうか。
 バランスを崩してまで、身体に負荷をかけるという方法はあまり良くないように思います。
 だからダイエットをするならば全体的に摂取量を減らす。
 これが正解ではないかと思います。
 炭水化物だけを減らすのではなく、適正比率を保ちながら全体量をコントロールする。これが大切なのではないでしょうか。
 また、ちょっと小太りくらいのほうが長生きするともいわれます。
 ある程度の年齢になって、筋骨隆々の身体になることが果たしていいことでしょうか。
 どこかに無理が生じてしまうと思えます。体脂肪率にしても、年相応でいいはずです。

■喜怒哀楽の正しい割合を意識して生きたい

 さらに言えば、精神面も同じくバランスが重要なことはいうまでもないことだと思います。
 喜怒哀楽といいますが、この4つの感情はどれも大事だと考えることはできないでしょうか。
 怒っているだけでは健康とはいえないのと同様に、ずっと喜んでばかりいるというのも不自然です。
 喜楽を中心に、スパイスのように適度に怒哀を感じる精神状態がいいと思うわけです。
 喜楽を合わせて全体の80%、怒哀合わせて20%ぐらいが理想だといえるのではないでしょうか。
 正常に怒りを感じる感情も人間として重要なことはいうまでもないでしょう。
 ただ、年を取ってくると、このバランスがややもすると逆転しがちになるようです。怒哀の方が多くなってしまう。

 脳科学的にいえば、加齢により怒りやすくなることは事実だそうです。
 最近、怒っているお年寄りをよく見かけるようになりました。
 報道では暴力事件を起こすお年寄りも増えてきたようです。
 自分のためにも、怒りの感情を抑える努力をする必要があると思います。

 皆さんの自己分析はどうでしょうか。
 若い時よりも、怒りの許容度が低くなっているということはないでしょうか。
 例えばテレビを見ていて、怒りを感じる場面が多くなってきてはいませんか?
 怒りを感じたら、「7秒間深呼吸をしろ」などという方法があります。
 つまり、怒りと上手くつきあうアンガーマネジメントという方法です。
 試しに取り入れてみるのも良いのではないでしょうか。

 バランス、中庸、適度。

 若いうちは生ぬるく見えたこれらの言葉が、加齢とともにむしろ大切になってきます。
 そしてそれは「成熟した大人の知恵ともいうものなのだ」と感じ始めています。



ダイヤモンドオンライン 2019.3.17 阿保義久:北青山Dクリニック院長
https://diamond.jp/articles/-/197084

足の病気を侮るな!
心筋梗塞や脳梗塞の前触れになる疾患とは

 「アンチエイジング」は米国で生まれた言葉で、
 「加齢により発症し悪化する病気を積極的に予防する行為」
を意味しています。
 日本では、美容施術を商業的にプロモートする言葉として主として用いられ、さらに“アンチ”という言い回しが日本人の文化にはあまり好意的に捉えられないことも理由となって、医療機関の広報にアンチエイジングという言葉を使用するのはふさわしくないとされています。
 ただ、本来のアンチエイジングの意味は、医学的には「予防医療」とほぼ同義であり、その考え方は医療の上で極めて大切なものです。
 特に足の血管の病気は加齢の影響を強く受け、かつ主要臓器の疾患に関連することから、健康管理にあたって足の血管のアンチエイジングは極めて重要といえます。

■現代の生活様式によって足の機能低下や臓器のトラブルに

 足の血管の病気は、直接命に関わることが少ないとされ、心臓や脳などの病気に比べると本来あまり重要視されていません。
 ところが、足の動脈や静脈のトラブルは、他の主要臓器の重篤な疾患の前触れとなることがあり、時に命に関わる疾患の原因ともなり得ます。
 また、健康であるために高いレベルの身体活動が求められる人にとっては、足の病気はしばしば大きな問題になります。
 豊富な身体活動を支えるためには、健康な足が必要不可欠です。
 そして、足のコンディションを整える上で最も大切なのは、組織を養いその代謝物質の処理に関わる血管の健康です。
 つまり、足の血管の病気は軽視されるべきではなく、足の血管は積極的に健康に保つ必要があるのです。

 ヒトは、直立姿勢と大股歩行ができる点で、チンパンジーなどの類人猿と大きく異なっています。
 そしてこの解剖学的な特性により、二足歩行や二足走行が可能となり、他の動物に比べて高いエネルギー効率で移動ができます。
 すなわち、ヒトはより少ないカロリーで広範囲を移動できるように進化してきました。
 そして、この進化は数百万年かけて得られたもので、ヒトの体はそもそも身体活動しやすいように変化してきたわけです。
 ところが、文明の発展によって、身体活動の豊富な狩猟採集によって食事を得る必要がなくなり、ヒトは習慣的に怠惰な生活でも生きていけるようになりました。
 生物学的に長い時間をかけて形成されてきた解剖学的、生理学的機能は、急激に変化した現代の生活様式によって極めて悪い影響を受けています。
 特に、二足歩行や走行のために重要な足の機能を維持する上で非常に大切な足の血管にとって、さまざまな弊害が生じるようになりました。
 これは、移動するために進化してきたヒトの機能を低下させるだけでなく、生きていくために重要な臓器のトラブルにも密接に関わっています。

■足の冷え、しびれ、痛みがあるなら要注意
末梢動脈疾患は心筋梗塞や脳梗塞を併発

 飽食かつ身体活動が低下した日常生活により、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧などさまざまな生活習慣病が生じるようになりました。
 これら生活習慣病によって血管、特に動脈に発症する重大な病気が「動脈硬化」です。
 これは、動脈が硬くなるだけでなく、動脈の内膜にアテロームと呼ばれる粥状の隆起が形成され、それにより血管内腔が狭くなって血行が悪化するだけでなく、血栓(血の塊)が作られやすくなって血流が遮断されることもあります。
 このような変化は、重力の影響で血管内圧が特に大きくなる足の動脈に生じやすく、長い間、ASO(閉塞性動脈硬化症)と呼ばれていました。
 ところが、足以外にも心臓、脳、消化管など内臓の動脈にも動脈硬化の状況はしばしば引き起こされます。
 また、閉塞(血行が遮断される状態)まではいかなくても、狭窄性変化(血管の内腔が狭くなる状態)が病態として容易に捉えられるようになってきたため、しばしば指摘される足や首などの末梢の動脈硬化症を、PAD(Peripheral Arterial Disease:末梢動脈疾患)と新しい呼び名をつけて注目するようになったのです。

 PADは足の冷え、しびれ、痛みなどの初期症状を来します。
 一方、心筋梗塞や脳梗塞は、発症する前に明らかな予兆はありません。
 PADの進行は、心臓・脳血管の動脈硬化と連動するといえますので、症状を伴うPADは動脈硬化の終末像である心筋梗塞や脳梗塞の予測因子として軽視できないのです。
 PADは足の症状だけでなく、無症状でも頸動脈エコー検査で捉えられることがしばしばあります。
 症状がなくても頸動脈をチェックすることにより、PADを発症していないか、すなわち心筋梗塞や脳梗塞の発症に近づいていないか評価することができます。
 PADに早く気づいて、その進行を抑えるための生活習慣(過食や運動不足を避ける)に心がける、治療適応がある場合は早期に加療を受けることが心筋梗塞や脳梗塞の発症予防につながります。
 PADの中でも足の動脈においては前述の初期症状を来すことがありますが、頸動脈や腎動脈においては、ほとんどの場合無症状です。
 そして、知らぬ間に徐々に進行して突然重篤な症状を発症し得ることから、「サイレントキラー」呼ばれることがあります。
 PAD発症の要因である、喫煙習慣・脂質異常・糖尿病・高血圧などが当てはまる方は要注意です。

■足の静脈の病気は若いうちから警戒を
健常な人が「肺塞栓」で突然死も

 PADのような動脈の病気に比べると足の静脈の病気はさらに軽視される傾向にあります。
 動脈の病気が心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な疾患に関与するのに対して、静脈の病気は命に関わることが少ないとされているからです。
 しかし、静脈の病気こそ若いうちからケアすべきです。
 PADの背景にある動脈硬化は若年時から徐々に形成されますが、急激に発生することはまずありません。
 動脈の内膜の悪化は生活習慣の乱れによりゆっくりと進んでいきます。
 中には40代でPADに伴う症状が表れる場合もありますが、発症の多くは60代以降です。
 一方、静脈の病気は20代でも発症することがあります。
 また、若くして突然発症し命に関わることがないとはいえないので、実は静脈の病気も軽視できないのです。

 長時間動かずに座ったままでいると足の静脈に血液がたまり、血液が固まりやすくなります。
 血液は固まると血栓という細かい固形物に変化しますが、足の静脈に発生した血栓はしばしば血流に乗って肺の血管に飛ぶことがあります。
 飛んだ血栓が大きいと肺の血管を詰まらせて肺に血液が届かなくなることがあります。
 肺と心臓は血行の点で密接に連動しているため、肺血管が完全に詰まって肺への血流が途絶えると、間もなく心臓への血流も枯渇します。
 そうなると、しばしば心停止に至り、突然死を来すことがあります。
 これは「肺塞栓」と呼ばれるもので、エコノミークラス症候群、ロングフライト症候群など、旅行・移動に関連した呼び名もついていますが、旅行や移動に限らず長時間の座りっぱなしの状態によって生じ得ます。
 特に、災害時に車中泊を余儀なくされた後によく見られることで注意喚起されています。
 心筋梗塞や脳梗塞は背景に動脈硬化がありますが、肺塞栓は何ら健康で問題がない方でも突然発症することがあるのです。

■肺塞栓を防ぐために水分補給と足の筋肉を動かす

 肺塞栓の原因になる血栓は、足の筋肉の内部の深いところにある静脈(深部静脈)で作られ、脱水や足の筋肉の静止状態がその生成を促します。
 脱水により血液の粘調度が増すと血液は固まりやすくなります。
 また、血液の流れが滞って静脈の中によどみたまる(うっ滞する)ことも血栓形成を促します。
 足の筋肉が収縮・弛緩を繰り返すと、それがポンプのようにはたらいて、深部静脈の中の血液を効率よく心臓に送り戻します。
 肺塞栓の原因は深部静脈に発生する血栓にあるわけですから、血栓の発生を防ぐことができれば、肺塞栓の発症は免れます。
 すなわち、脱水にならないように水分を十分補給することと、適度に足の筋肉を動かして静脈の血流を滞らせないことが大切です。
 肺塞栓の原因となる「深部静脈血栓症(DVT:Deep Vein Thrombosis)」は、両足同時に発生することはまずありません。
 ほとんどが片足に発症し、典型的な症状は、腫脹・熱感・疼痛です。
 長時間同じ姿勢でいた後に、急に片側の足が腫れて熱感があり痛みを伴った場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
 深部静脈血栓症を早期に管理することにより肺塞栓の発症を防止できます。

■静脈機能の低下はやはり運動不足が主因 

 肺塞栓につながるDVTまでには至らなくても、「静脈機能不全(CVI:Chronic Venous Insufficiency)」という深部静脈血栓症を招きやすい状態は多くの方に見られます。
 CVIは、静脈内の血液を心臓に戻す機能が低下した状態で、前述の筋肉のポンプ力の低下が大きく影響します。
 また、静脈は動脈と異なり血管内腔に血液の逆流を防ぐ逆流防止弁がありますが、この弁が変性したり壊れたりするとCVIは誘発されます。
 この逆流防止弁の破綻は、静脈の内圧が上昇して静脈が極端に拡張されることが主として原因になります
 この内圧の上昇は、筋ポンプ力の低下に加えて重力の影響も大きく受けるため、長時間立ちっぱなしの状態でも誘発されます。
 肥満により内臓脂肪が貯留すると、腹部の内側にある大静脈が圧迫され、静脈の流れがせき止められて足の静脈の中に血液が滞ることで内圧が上がることも指摘されています。
 女性ホルモンは静脈を柔らかくする作用をもっており、そのため女性はより静脈が拡張しやすいので、男性よりも女性の方がCVIになりやすいといえます。
 しかし、生活習慣上は男性の方が足を酷使するきらいがあるので、男性にも相当数CVIが発生しています。
 男女問わず、全般的に運動不足による筋ポンプ力の低下がCVIの主因になります。

■足の血管がぼこぼこ浮き上がる
「下肢静脈瘤」が国益を損ねるという見解も

 CVIを来す代表的な病気で、潜在的な罹患人口が極めて多い下肢静脈瘤という病気が最近しばしば取り上げられます。
 これは足の深部静脈から表面の静脈に血液が逆流して血管がぼこぼこと浮き上がる病気で、見た目の問題だけと考えられることがありますが、CVIとの相関があるので決して軽視できません。
 身長が高く足の長い欧米人は、静脈にかかる重力の負担がより大きくなるため、CVIそして下肢静脈瘤が発生しやすいようです。
 米国では、この下肢静脈瘤を放置すると国益が損なわれるという研究報告が以前ありました。
 女性は見た目を気にして下肢静脈瘤の治療に進みやすいのですが、男性はそのまま放置して重症化しやすい特徴があります。
 重症化すると足の痛みや運動制限を来し、労働生産性が大きく損なわれるので、罹患人口が極めて多い下肢静脈瘤は放置すると国家の生産性を損ねるというのです。
 日本人も高身長化しており、欧米人に変わらず足の静脈への負担は増えています。
 そのためCVIに関連し得る下肢静脈瘤の罹患率は年々増えている印象を受けます。

■足の血管の病気にならないために「予防医療」という考え方が重要

 PAD、DVT、CVI、そして下肢静脈瘤に限らず、あらゆる疾患は予防することが極めて大切です。
 その予防医療という概念は、必ずしも「病気の発生を予防する(一次予防)」だけではなく、「病期の早期発見(二次予防)」や「発症した病気の悪化の進行を予防する(三次予防)」まで医療全体を網羅します。
 PADの危険因子である高血圧、脂質異常、高血糖を治療管理することや運動習慣によりCVIの発症を抑えることは一次予防、気になる症状がある際に医療機関でのチェックを怠らないのは二次予防、PADやDVT、CVI、下肢静脈瘤が発症したら早期に治療介入するのは三次予防になります。
 すなわち、バランスの良い食事と適度な運動を心がける、気になる症状があったら速やかに医療機関に打診する、病気を発症してしまったら積極的に治療に努める、これらは全て予防医療の基本的な考えに基づくものです。

 特に足の血管の病気は、ヒトが進化により築き上げてきた移動する能力を大きく損ねるだけでなく、重篤な疾患に関連することがしばしばあるため、そのマネジメント、すなわち予防医療が極めて肝要だと思われます。
 そして、足の血管の病気は、心臓、脳、肺など重要臓器のコンディションにも大きく関わっていることを念頭に置いて、その発生の予防、進行の予防、重症化の予防を実践することが大切です。



6/21(金) 22:05配信 ダイヤモンド・オンライン 江部康二
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190621-00206252-diamond-soci

金スマで話題沸騰!医者も実践する
1日2食の「半日断食」で健康的に
誰でもマイナス3kg

 糖質制限のパイオニア、高雄病院理事長で医師の江部康二先生による『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』が、今巷で話題! 
 美味しいものをお腹いっぱい食べて、なんならお酒も飲めるのに、運動なしで誰でも1週間で3kg減!という驚きのダイエット法が、TBS系「金スマ」で紹介され大反響。
 「番組史上、最も楽して痩せる食事術」と絶賛された、気になるその内容を調査しました!

● 筋トレなんてしなくても、ポッコリお腹は凹む!?

 夏を目前にし、巷にさまざまなダイエット本が出回るこの時期。
 そんな中で今、「医学的に正しい体重の落とし方」として話題となっているのが、糖質制限のパイオニアでもある江部康二医師が書いた『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』です。
 今やダイエットの定番となった「糖質制限」を世に広めた第一人者である江部先生が、TBS系の人気テレビ番組『金スマ』(金曜日のスマイルたちへ)に出演し、誰でも簡単にスルスルっと体重が落ちる方法を解説。
 「いやいや、そんなに簡単に痩せないでしょ」という疑問をよそに、「番組史上最も楽して痩せる食事術!」と大絶賛、出演者たちがみるみるダイエットに成功しました。

★:『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』で紹介されている「食べトレ」のルールはたった2つ。
  「朝食を抜いて1日2食の半日断食」
 「糖質制限食を実践する」
こと。
 これ以外の禁止事項はありません。
  運動もしなくていいし、
 糖質が多く含まれている食べ物以外は、何をお腹いっぱい食べてもOKなのです。

● 朝食抜きは太る…は都市伝説だった?

 朝ご飯を食べないと、逆に太ってしまうのでは?と疑問に思う方も多いでしょう。
 江部先生曰く「糖質制限をしていれば、お腹が空く原因となる『血糖値の乱高下』が生じないので、朝食抜きでも、お昼までお腹が空きません」とのこと。
 つまり、
 「たとえば、夕食を夜7時に食べたとすると、食事をしない断食の時間は半日以上なんと17時間にも達します。
 この間ずっと断食しているわけですから、糖質の摂取はゼロです。
 17時間もの間、血糖値の乱高下がなく血糖値がずっと安定するので、血管や臓器へのダメージは皆無です。
 何より、朝食を食べないと、前日の夕食から当日の昼食までの間、内臓脂肪を始めとする体脂肪がメラメラと燃焼し続けるのです」(江部先生)

 そして、
 「すべての食事で糖質制限を実践すると、インスリンの分泌が必要最低限に減るので、ナトリウムと水分は腎臓から尿として排出される方向にシフトします。
 すると内臓脂肪も減り、血圧は下がる方向に向かいます。
 私自身、糖質制限を始める前のメタボ時代は高血圧でしたが、開始して半年で正常レベルにまで落ち着きました。
 すべての食事で糖質制限を始めると、ほんの数日間で2~3kgくらい体重が減ることがあります。
 これは体脂肪が燃えて減ったためではなく、インスリンの過剰分泌がなくなり、余分な水分が排出されて『むくみ』が解消するから。
 その後もきちんと半日断食と糖質制限食を続けていれば、今度は内蔵脂肪が燃えてストン!と落ちていきます。
 そして適正体重になったところでキープです」(江部先生)

 「糖質制限を試したけど、つらくて失敗した」という人は、江部先生曰く、「糖質と同時にカロリーまで制限していたから」とのこと。
 ダイエットのためにと、無理にカロリー制限をしてしまうと、身体が「省エネ体質」になって、基礎代謝を落としてしまいます
 いったん省エネ体質になってからカロリー制限をやめると、リバウンドを招きますが、カロリーを制限しない糖質制限は基礎代謝を落とすわけではないので、リバウンドも起こりにくいのだとか。
 糖質にさえ気を配っていれば、ステーキもしゃぶしゃぶも焼き鳥も、なんと、マヨネーズたっぷりの野菜サラダも、ハイボールや焼酎だって大丈夫、なのです。
 さらに今、牛丼チェーン店やハンバーガーショップなどでも続々と糖質オフメニューが登場しているし、スーパーやコンビニでも糖質控えめのパンやデザートが売られているので、意外に「料理が苦手」という人でも実践しやすく、実際、番組の中でもいろんな外食チェーン店の糖質オフメニューが登場。意外なお店の驚きの工夫に驚きの声が上がっていました。

 これから夏に向けて薄着になると、ポッコリお腹がきになってくる季節。
 つらい運動もくるしい食制限もな『内臓脂肪がストンと落ちる食事術』流の食べトレで、理想の体をめざしてみてはいかがでしょうか。


Record china配信日時:2019年6月23日(日) 5時40分
https://www.recordchina.co.jp/b158418-s0-c30-d0062.html

日本はいかにして生活習慣病を予防しているか?―中国メディア

 2019年6月19日、中国西蔵網は、日本の生活習慣病予防の方法について紹介する記事を掲載した。
 記事は、生活習慣病の予防として「合理的な食事、適切な運動、禁煙と少量の酒、心の健康バランス」の4つが国際的に認められた「健康4大基礎」となっているが、
 日本では日本の生活習慣に基づき、日本生活習慣病予防協会が東洋的特徴を持つ「一無、二少、三多」を提唱していると伝えた。

★:具体的には「一無は禁煙のことだ」と紹介。
 喫煙によりニコチン、タール、一酸化炭素が体内に入ると身体に悪影響を及ぼすためで、「健康日本21」という取り組みを通して、若者の喫煙ゼロを目指していると伝えた。

★:「二少」については「少食・少酒のことだ」と紹介。
 日本では昔から「腹八分目に医者いらず」と言われており、暴飲暴食を控えることを非常に重視していると伝えた。
 また、1日の塩分摂取は男性8グラム以下、女性は7グラム以下に抑え、食事は腹七~八分目とし、偏食をやめ、よく咀嚼(そしゃく)し、3食を規則正しく取ることを勧めていることや、「3つの白を控える」ように提唱していると紹介。
 これは「白米・白パン、食塩、砂糖」のことで、過度の摂取を控えるようにと記事は注意を促した。
 アルコールの摂取についても、「生活習慣病とアルコールとは密接な関係がある」と記事は指摘。
 「健康日本21」では、アルコールは1日20グラムの摂取が望ましいとしており、酒に強い人でも1日20グラムに抑えた方が良いとしている。

★:「三多」とは、「多動・多休・多接」のことだと記事は紹介。
 具体的には、「多動」とは体を多く動かすことで、
●:1日に20分の歩行を2回、体操・筋力トレーニングを各10分するよう勧めている。
 「多休」は、休養をしっかり取ることで、6~8時間の睡眠のほか、仕事の合間の休憩、月6日以上の休日、夏休みや年末年始の休暇も必要だとしている。
 「多接」は、多くの人、事、物に接して創造的な生活をすることで、生活が豊かになり、社会に貢献することで心が若くなるとしている。

 記事は、日本の「一無、二少、三多」は東洋的色彩を持つだけでなく、「より実際的で指導的な意義がある」と称賛。
 例えば、「腹八分目」という概念は「合理的な食事」という考えの不足を補うものだとしている。
 また、「多休」も「健康4大基礎」では欠如している概念だが、休息は健康にとって非常に重要だと指摘。
 「多接」についても、健康の社会的属性を体現したもので、家族の情が希薄な西洋と違った東洋的な考えであり、人と人との交流が心と精神の健康に大きく寄与すると称賛した。



 








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